Shota's Movie Review

2003年から「CDジャーナル」誌(音楽出版社 刊)に掲載されてきた映画レビューを再録しています。

欧州人の気取りと、その皮一枚下にある人間味

フランス流のエスプリを効かせた舞台が欧州中で好評となり映画化、当事国(として笑われる)ドイツでも150万人動員の大ヒットに。
出産間近のあるご婦人を祝いに集まったのは、知性あふれる5人の男女。シニカルで気の効いた、軽快な会話が続く中、我が子の名をあの禁忌名“アドルフ”にすると告白されたみなは、慌ててなんとか翻意させようとする。が、その懸命さの中でつい自分の本性を──。
欧州人の気取りと、その皮一枚下にある人間味を感じられる小品。