Shota's Movie Review

2003年から「CDジャーナル」誌(音楽出版社 刊)に掲載されてきた映画レビューを再録しています。

ユーロトリップ

青春バカ映画、大好きだ。意味もなく出てくるハダカ、開き直ったかのようにお約束的な波瀾万丈。主人公・スコットは、高校の卒業式で彼女にふられた典型的アメリカ男子。失意の中、男だと思っていたドイツのメル友が実はグラマラスな美女だと知り、意気揚々ベルリンに向かうことを決める。悪友3人を巻き込み、一同はヨーロッパに到着するが、待っていたのは各国たらい回しの珍道中。ロンドンではフーリガンに囲まれ、オランダではドラッグと娼館でひどい目に遭い、リヴィエラではヌーディスト・ビーチに侵入……いかにもアメリカらしいステレオタイプの若者像と、ステレオタイプのヨーロッパ観。だからこそ安心して笑っていられる。バカバカしさの勝利。

【CDジャーナル 2005年12月号掲載】