ファミコン 20TH アニバーサリーゲームミュージックDVD
ファミコン生誕20周年を記念した“見るサウンドトラック”で、ファミコン用ソフトから20作品、ディスクシステム用から10作品を選んで各場面の音源と映像を収録する。たとえば『スーパーマリオ』一つとっても、のどかなBGMに乗って水中を泳ぐ感覚、ノコノコを上から踏み、土管に当たって跳ね返ってきたのを飛び越える感覚、それらが指先の記憶として残っている人は多いはずだ。チープなドット画と貧弱な音源は、今思えばぼくらが自由に自分の想像をする余地を残してくれていた。ABボタン同時押しだとかBボタンダッシュだとかの苦労を重ねてやっと見ることができた画面が、DVDのメニューからカンタンに選べてしまうこと、昔の自分に少々申し訳なくもある。
【CDジャーナル 2004年05月号掲載】