Shota's Movie Review

2003年から「CDジャーナル」誌(音楽出版社 刊)に掲載されてきた映画レビューを再録しています。

2021-06-30から1日間の記事一覧

構成がとても巧妙、私的海外ドラマ最高作

私が初めてハマった海外のドラマ・シリーズで、86年~94年の長きにわたってシリーズ化された(日本でも深夜放送されていた)。 内容は『L.A.ロー 七人の弁護士』というタイトルのとおりだが、構成がとても巧妙で、1話ごとの起承転結の上に5~6話にわたる…

金持ちと貧乏人の行ける「デジタルのあの世」の差がおもしろい

ネット・ドラマ全盛の中、アマプラでは本作『アップロード』が私的に最高。 死に際して記憶や人格をデジタル世界にアップロードする話だが、お金持ちには優雅で豪華な世界が用意され、貧乏人は出来損ないのマインクラフトのような世界にしか行けない。楽しい…

常にその時代の暗い面をヒーロー活劇の裏に重ね描く

日本を舞台にしたスピン・オフ作品のなかにはトンデモなものもあるのだが、この5枚組セットはどれも『X-MEN』の基本、出来は保証できる。 このシリーズは全体的に、いつもその時代の暗い面をヒーロー活劇の裏に重ね描きこんでいる。特に初期2作は、監督がB・…

女性誌『CREA』の特集“ゲイ・ルネッサンス'91”と双璧をなし、90年代ゲイを救った

まだ「LGBT」という言葉すらなかった'93年の日テレ系ドラマ『同窓会』。 クローゼットの中に隠れていた日本の少年ゲイたちにとっては革命だった。 バイで男にも女にも体を売る少年山口達也(ハダカが本当にキレイだった……再起を願う)、そして自分が好かれて…