Shota's Movie Review

2003年から「CDジャーナル」誌(音楽出版社 刊)に掲載されてきた映画レビューを再録しています。

2020-02-03から1日間の記事一覧

耐えて耐えて耐えたあと、ラストの法廷スピーチは圧巻。

たった50年前の米国、名門法科大を首席で卒業したルースだが、“女は弁護士に向かない”とすべて事務所で門前払い。“差別ではない、区別だ”“女は家庭を守るべき”──今でも身近に聞く言葉。だが権利の主張に失敗は致命的、失敗は前例となってかえって行く手を阻…

「虎の威を借る狐」の寓話を映画化したのかと思いきや、実話

第二次大戦末期のドイツ軍。 脱走した若い兵士が、道端で将校の軍服を見つける。それを着た彼を本物の将校と勘違いして媚び諂う者が集るようになり、権力に酔う若者は「即決裁判所」をも司るように。 裏切り者、売国奴と見做した同朋を次々とを処刑し始めた…